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現在地

執筆者の写真: 田中 乗光田中 乗光

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。


 元号が令和となり初めての新年を迎え、また、本年の干支は子(ね)と十二支の始まりです。何かさらに新たな気持ちにさせていただける新年を迎えた想いをしております。

なにわともあれ、平和な一年となる事を祈念するばかりです。


 ここ最近、身の周りでは様々に環境が変わっていくことを実感いたします。

便利なものが増え、生活のスタイルも加速的に変わってきています。スマートフォンなどがそうでしょう、私も財布を失くすよりスマートフォンを失くす方が断然困ってしまう状態になっているのが現状です。


ちなみに、お坊さんがよく使うスマートフォンの機能の一つが地図の機能です。

携帯電話の時代でも、お参りなどで道に迷い施主さんに電話を掛け、近所の大通りまで出てきていただく・・今ではそんなことをお願いすることが無くなりました。住所を入力すれば目的地や道順まで教えてくれます。ましてや、今どこにいるのか?というのは瞬時に表示してくれます。改めて考えると、ほんとに驚くばかりです。


 この目的地を教えてくれることもさることながら、現在地がすぐに分かるというのは私たちの日常の生活ではとても大切な事かと思います。


 新年に新たな目標を立てても、現在の自分がどのような状態かを分かっていなければ、目標にはなかなかたどり着かないことでしょう。

例えば、野球。優勝を決める試合で、いま何対何で勝っているのか・負けているのかも分からない。また、自分がバッターとしたなら、ランナーはいるのか・アウトはいくつなのかも分かっていなければ、ヒットを狙うのか・バントするべきなのか、何をすべきなのかも分からないでしょう。


 仏様の眼は半眼といい、半開きの眼をされていることが多いです。これは、外の世界も内の世界も同時に見ておられるお姿を表しています。

外の世界のだけでなく、内の世界(自分自身)をもしっかり見ておられるのです。

しかし、私たちは自分自身のことを見よう(考える)とするには、目を閉じないとなかなか出来ません。座禅などがそうだと思います。


では私たちは、普段目を開けている時と、閉じている時ではどちらが長いでしょうか?(寝ている時は、別として)断然、目を開けている時の方が長いと思います。それだけ、外に対しては、注意を払い、内(自分自身)に対しては、ほったらかしていることが多くなってきます。


 便利になった環境では、ゆっくり目を閉じて自分に想いを向けることも難しいかと思いますが、そんな時間を作る必要が大切ではないでしょうか。

出来るのであれば、お仏壇やお寺の仏様と向き合うのがベストです。仏様と向き合うと自分の心がすべて見透かされている感覚を持ち、素直に自分と向き合えるからです。


 どうぞこの新年、そんな時間を作っていただき、今の自分の現在地を確認してみてください。


皆様がより善い一年となる事を祈念しております。


合掌





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